ダイレクト・マーケティングの戦略策定フレームワーク

ダイレクト・マーケティングの戦略設計を考えたいのだが、あれもこれも考えないといけないことが多すぎて、何から考えればいいのかよくわからないし、それを戦略として捉えるならば、どのようなフェーズに分けて考えればいいのだろう。

ダイレクト・マーケティングという言葉はよく耳にするけれど、具体的に実務に落とし込んで戦略として機能させるために考えるべき事項をよく理解できていない経営者の方は多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では、ダイレクト・マーケティングの戦略フレームワークの作り方について詳しく説明したいと思います。

この記事を読むことで、ダイレクト・マーケティングの戦略フレームワークがよく理解でき、効果的なダイレクト・マーケケティングを実施できるようになります。

本記事は、中堅・中小企業の事業再生に20年以上取組んで、200社以上の再生案件に関与して、マーケティングと管理会計と組織再編の力で再生に導いた事業再生のプロである公認会計士が書きました。

ダイレクト・マーケティングの戦略策定フレームワーク

ダイレクト・マーケティングの戦略策定フレームワークダイレクト・マーケティングとは、1つ又は複数の広告メディアを使い、場所を選ばず、測定可能な反応を獲得することができる、データベースを活用した双方向のマーケティングをいいます。(アメリカ・ダイレクト・マーケティング協会(DMA))

そして、ダイレクト・マーケティングの戦略フレームワークは、大きく2つのフェーズからなります。
最初のフェーズが、顧客獲得(アクイジション)のフェーズであり、後のフェーズが顧客維持(リテンション)のフェーズになります。
顧客獲得のフェーズは、潜在顧客を新規客にまで引き上げることを目的にしており、顧客維持のフェーズは、新規顧客をロイヤル顧客にまで引き上げるフェーズをいいます。

ダイレクト・マーケティング戦略の2つのフェーズ

ダイレクト・マーケティングが目指しているのは、潜在顧客に対して、ダイレクト・レスポンス広告を打ち、効率よく多くの見込客を集めて、見込客を新規顧客に育成し、獲得した新規顧客がもう一度注文してくれるリピート顧客に引上げ、さらには最終的にロイヤル顧客にまで育成することです。

ダイレクト・マーケティンと聞くと、新規顧客を集めることを指すものと思われている方は多いかもですが、そうではなく、様々な施策を使って新規顧客をリピート顧客、ロイヤル顧客へて育成し、LTV(=Life Time Value:顧客生涯価値)を最大化することを目的にするものです。

ところで、アクイジション(顧客獲得)フェーズとリテンション(顧客維持)フェーズの2つは、何もダイレクト・マーケティング特有の話ではなく、その他のマーケティングにも共通の考え方であることには注意が必要です。

さて、ここで言葉の定義をしておきましょう。

潜在顧客とは、「貴社から商品やサービスを購入しなければいけないニーズやウォンツに気づかせることで、見込客へとステップアップする可能性がある人」をいいます。
つまり、現段階ではニーズやウォンツを感じていないものの、何かのきっかけがあれば購入決定をしてくれる確率が高い人を指します。

また、見込客とは、貴社に対して過去に1度でもアプローチをして、ニーズまたはウォンツが高まっている状態の人をいいます。
つまり、貴社に一度も接触をしたことがない、ニーズやウォンツのない人は見込客ではないということです。

さらに、LTV(=Life Time Value:顧客生涯価値)とは、ある顧客が、取引を開始してから終了するまでの期間に、自社に対してどれだけ利益をもたらしたか、収益の総額を算出するための指標であり、多くの場合、1人の顧客から生涯にわたって得られる利益の総額を指します。

ビジネスというものは、この2つのフェーズ、すなわち、アクイジション(顧客獲得)フェーズとリテンション(顧客維持)フェーズの2つをバランスよく実施していくことが肝要です。
企業がビジネスを通じて獲得する利益の源泉は、この2つのフェーズの各々の施策の掛け合わせであるからであり、ダイレクト・マーケティングを志向しているからといって、リテンション(顧客維持)フェーズを疎かにすることはできないのです。

また、反対に、人口減少社会にあっては新規顧客の獲得ハードルが上がっているので、既存顧客をファン化することこそが重要だとする主張も片手落ちであるのです。

では、各々のフェーズで実施するべき施策について検討していきましょう。

2つのフェーズでの具体的な取り組み

2つのフェーズでの具体的な取り組み

アクイジション(顧客獲得)フェーズ

アクイジションには、「取得」や「獲得」という意味があり、これまで取引のなかった新規顧客と接点を持ち、取引を始めることを指します。
「アクイジション」のためには、自社の商品やサービスをゼロから知ってもらい、魅力を伝え、その企業にとっての価値を理解してもらうことが必要となるのです。

そして、そのアクイジション(顧客獲得)フェーズでは、2つのステップを取り扱います。
1つが潜在顧客の中から見込客を見つけ出すステップ、その次が見込客を新規顧客に引き上げるステップです。

潜在顧客から見込客を見つけ出すステップ

最初のステップ、つまり潜在顧客の中から見込客を見つけ出すステップでは、ダイレクト・レスポンス広告を出稿しますが、いきなり新聞広告やTVCMを打つのではなく、折込チラシでパイロット的にABテストを行い、結果の良かったクリエイティブ(広告の構成)を採用して大規模な新聞広告、TVCM,新聞折込を展開するというのが一般的な流れになります。

ABテストとは複数のクリエイティブの折込チラシを作成し、クリエイティブが異なるという以外の諸条件を同じにしてて出稿して、どの折込チラシに対するレスポンスがもっとも高いのかをテストすることをいいます。

ABテストを経ることで、本番の広告出稿の反応率が最悪だったというような事態を避けることができるようになります。

クリエイティブの中には、顧客の声、比較データ、開発ストーリー、専門家の意見、販売実績など、説得力を高めるコンテンツを盛り込むことは当たり前になっています。
店舗を持たないことを前提とするダイレクト・レスポンス広告は、ともすれば信頼性に弱点を持つので、そこを補うために、信用補完につながるコンテンツを盛り込むことが必要になるのです。

また、ダイレクト・レスポンス広告自体が店舗の役割をも果たしますので、最後に顧客の背中を押して、行動(レスポンス)してもらうきっかけとなるように、価格優遇、無料プレゼントやサンプルといったオファーを使うことになります。

こういった無料サンプル等を使うことに対して、大きな費用負担が伴うではないかと反対の意見を出す方も少なからずいらっしゃることは、実務の経験上よく目にするところです。
しかし、大事なことは、ダイレクト・マーケティングの目的は、あくまでLTVの最大化にあるということです。

広告費や無料サンプル費など、顧客獲得の段階で赤字が出ても、最終的に本商品の販売によって取り返せば問題ないという姿勢で取り組むことが、ダイレクト・マーケティングでは求められます。
従って、そのような広告費や無料サンプル費は経費ではなくて、明らかに投資なのです。

ダイレクト・レスポンス広告の特徴等については、下記の記事を参考にされてください。

ダイレクト・レスポンス広告の制作上の課題については、下記の記事を参考にされてください。

見込客を新規顧客に引き上げるステップ

そして、次のフェーズでは、無料サンプル等を申し込んで見込客となった層に対してアプローチをして、新規顧客へと引き上げることが目的となります。

すでに手元には、レスポンスによって得られた顧客データが存在すしますので、トライアルセットを使い終わる頃を見計らって、コールセンターから電話したり、DMを出したりするのが一般的な施策になります。

ここでテーマになるのが、どんなタイミングで電話、DM,メールを送るべきかということ、さらには、どんなツールが最適かということです。

これらの問いに対してあらかじめ用意された解答などはなく、自社のビジネス中で細かくPDCAを回して検証し、どんなタイミングで各施策を繰り出すのがもっとも効果が高いのか、どういった施策を組み合わせることが最適なのか、ということを社内の知見として蓄積して体系化を図っていくことが求められます。

こういった施策の打ち手に対する顧客のレスポンス実績はすべてCRM(Customer Relation Management)システム(顧客関係管理システム)内に保存され活用されることになります。

2ステップ・マーケティング

さて、ここでは、潜在顧客→新規顧客のフェーズを2つに分けて考えていますが、この考え方を2ステップ・マーケティングといい、2つに分けることなく潜在顧客をいきなり新規顧客に引き上げようとするマーケティング手法を、1ステップ・マーケティングと呼びます。

以前は、潜在顧客をいきなり新規顧客に引き上げようとする1ステップ・マーケティングが主流でしたが、この手法はよく考えたらかなり無謀な取り組みなのです。

1ステップ・マーケティングは、街を歩いている人にいきなり後ろから声をかけて振り向かせ、「マッチおひとついかがですか?」とセールスするようなものです。

煙草を吸いたいというニーズがあって、そのニーズを満たすための道具としてマッチが欲しいと思っている人ならば買ってくれるかもしれませんが、そもそもその人は煙草を嗜む習慣がない人かもしれないですし、その習慣を持つ人であっても、ライターを身に着けていてマッチなど不要であったり、ライターを忘れている人であったとしても、今まさにたばこを吸いたいと思っていないことだってあるのですから。

1ステップ・マーケティングはこのように、ニーズとウォンツが顕在化した極めて少数の人にしか買ってもらえないマーケティング手法なのですが、売る側は営業ノルマなどを抱えていたりすれば、無理をしてでも買ってもらわなければなりません。

そのようなプレッシャーの中で商品の良さを過剰に盛って伝えようとするあまり、景品表示法違反や薬事法違反などのかなり強引な販売が実際に社会問題化したりすることも多くなって、関係当局による取締りも強化されており、1ステップ・マーケティングは生活者から敬遠されつつあることがはっきりしてきました。

こういったことから、現代のダイレクト・レスポンス・マーケティングでは、2ステップ・マーケティングが主流になっています。

2ステップ・マーケティングについての詳細は、下記の記事を参考にされてください。

潜在顧客の育成

ダイレクト・マーケティングにおいてはニーズやウォンツの顕在化した層をターゲットとしてその層をレスポンス広告で刈り取ることを志向しますが、この層に属する人はそうそう多くはなく、全体の1%程度しかいないとよく言われます。

このような非常に小さいボリュームですので、レスポンス広告であっという間に刈り取ってしまうことになると、その後に広告を出稿してもレスポンスが以前の様に取れないというような状況に陥ります。

潜在顧客の育成フレームワーク

したがって、ニーズもウォンツもまだ顕在化していない潜在顧客を、顕在顧客へ育成することが必要になってきますが、残念なことにダイレクト・レスポンス広告は基本的に潜在層へのアプローチを非常に苦手としています。

そこでその役目を担うのが、コンテンツ・マーケティングになります。
オウンドメディアを準備して、検索でメディアに流入させることができるようなキーワード選定と、それに関連する顧客を育成できるコンテンツを時間をかけて質量ともに高めていくことが必要になるわけです。

全く関連がないと思われていたダイレクト・マーケティングとコンテンツ・マーケティングが潜在顧客の育成という大きな課題でつながっているのです。

リテンション(顧客維持)フェーズ

顧客との関係性の維持を目的としたマーケティングを特に、リテンション・マーケティングといいます。

リテンションには、「保留」や「保持」という意味があり、すでに取引のある既存顧客との関係性を維持していくことをいいます。
「リテンション」のためには、既存顧客を定期的に訪問し、フォローやアフターサービスを提供しながら継続的に商品・サービスの利用促進や新たな商品・サービスを提案していく形が一般的です。

より高額な商品やサービスを利用(アップセル)してもらったり、新たな商品やサービスを利用(クロスセル)してもらったりするように働きかけることも、さらには、休眠顧客の発掘も、リテンションの重要な対策の1つになります。

「リテンション」によって売上拡大を実現する際に重要なのが、「顧客セグメント」を見出すことと、各々のセグメントに属する顧客に対して、独自の「アクションプラン」を立てることです。

この時、すでにある顧客データをもとに、何らかの分類軸をもって顧客を分類してセグメント化する必要があります。
どの分類軸を選ぶかはとても重要であり、業界で一般的となっている分類軸を選択するだけでなく、業界では通常は用いないような斬新な分類軸で顧客をセグメントすることも、新しい提供価値の発見につながったりしますので、視点を変えてセグメント化を図ることは、成熟化した市場や固定化したカテゴリー概念が支配する中ではとても重要になります。

セグメンテーションについては、下記の記事を参考にされてください。

簡単な事例で以下で説明しておきましょう。

顧客の分類

上記の図は、大阪市の本社を置くある企業の業界別売上シェアと売上総利益率という2つの分類軸で、顧客を分類したものです。
単純化のために、得意先の属する業界を建設業界と運輸業界と造船業界の3つだけにしています。

造船業界は業界別の売上シェアは12%とそれほど高くはありませんが、売上総利益率が極めて高く35%を享受しています。
運輸業界は業界の別の売上シェアは8%と最も低いですが、売上総利益率は25%を確保しています。
建設業界は売上の80%を占めるのですが、売上総利益率は高くなく15%に甘んじています。

このセグメント分析からは、どうも建設業界が会社の業績の足を引っ張っていることが見えるので、建設業界をさらに地域別売上高でセグメント化して分析してみたところ、さらに以下のような結果が得られました。

顧客の分類2

本社の置かれた大阪から遠方になるほど売上総利益率が悪化するという傾向がみられ、関東以北では、売上総利益段階で赤字という信じられない結果となりました。

東北・北海道エリア、関東エリアの顧客については大幅な値引きを実施していることが伺えますが、その原因を究明した上で値引きの原則禁止、どうしても値引きが必要な場合には営業部長の事前決済を求めること、それでも販売が不可能な状況ならば撤退を模索することも視野に入れて、このエリアの顧客に向き合う必要があります。

中国エリアの顧客については、現状は低利益率でも、中には今後大きく成長する余地を持つものもあるので、営業マン等の人的リソース等の各種リソースをなるべく消費しないような方法で取引フローを考えることが肝要になります。
実際のケースだと、MAツールなどでのシナリオを策定 した上でフォローアップをしたりすることや、契約数ヶ月後に現地まで出張などせずに、WEB会議でフォローするなどの対策が現実的かもしれません。

関西エリアと中部エリアの顧客は優良顧客と考えられるので、とにかく「リテンション」することが何より肝要になります。
これらのクライアントが離反することは絶対に避けねばならないので、彼らに対する対応は特に手厚くする必要があることから、人員/頻度共に手厚くフォローアップすることとなります。
特に金額が大きいクライアントが存在するような場合には、そのクライアント専属の営業部隊などを組織し戦略的に売上拡大の施策を取ることもあり得る対策になります。

このように、デジタルの世界でないアナログの世界でも、顧客を何らかの分類軸でセグメント化することで、各々の顧客に対する施策の大きな方向性が見えることになります。

これが、デジタル上で認知から購買までが完結するようなビジネスであれば、顧客の行動履歴はすべてCRMのMAツールやSFAツールなどの中に蓄積されるので、そういったデジタル・データを分析してセグメンテーションを図ることになります。

2つのフェーズのまとめ

2つのフェーズのまとめダイレクト・マーケティングにおける戦略を構築する際に大事なことは、アクイジション(顧客獲得)フェーズにどうしても目が行きがちですが、リテンション(顧客維持)フェーズを考慮に入れながら、顧客の獲得を行う必要があるということです。

CPR(Cost per Response)やCPO(Cost per Order)というダイレクト・マーケティングでは宿命とされている重要な指標を追いかけて費用対効果を追求することは勿論大切なのですが、獲得した見込客がしっかりと新規顧客へと引き上げることができ、さらにその後リピーター客、ロイヤル顧客と育っていくことのほうが、全体のLTVを最大化するという観点からはより大切になります。

獲得する見込客や新規顧客の数だけではなく、その質も重視することがLTV最大化の観点からは、アクイジション(顧客獲得)フェーズで求められる時代なのです。

また、こういった一連の流れの中で実施される一連の活動が論理的に整合性を持つことも戦略の要件になりますので、各々のステップにおける施策がバラバラにならないように全体感をもってディレクションできるようにする必要があります。

ダイレクト・マーケティングの特徴やメリット・デメリットについては、下記の記事を参考にされてください。

事業再生におけるダイレクト・マーケティング戦略

事業再生におけるダイレクト・マーケティング戦略事業再生においてダイレクト・マーケティング戦略はとても重要な役割を果たします。

もちろん事業再生のフェーズに落ち込んでいる全てのビジネスにダイレクト・マーケティングを適用できるわけではありませんが、適用可能であれば、その戦略の構築を行って、できるだけ早期にビジネスの収益性の回復に努めることがとても大切です。

私の経験から言えば、事業再生のフェーズにある多くの中堅・中小企業が、ダイレクト・マーケティングぽいビジネスの展開の仕方をしているものの、その戦略プロセスのいずれかのステップ、もしくは複数のステップに穴が開いてしまっていて、本来あるべき収益力からは程遠い結果になってしまっているケースが残念ながらとても多いのです。

中堅・中小企業の場合、ダイレクト・レスポンス広告としては、新聞折込チラシやダイレクト・メールが中心となりますが、そのクリエイティブはなんとなくの感覚で作られていることがほとんどで、店舗として見たてて双方向のコミュニケーションを意識しながら、つまりは読者のインサイトを考えながら、ダイレクト広告を作成しているケースなどは皆無ですので、ニーズとウォンツの顕在化したターゲットにさえスルーされてしまうことが多く、潜在顧客を見込客に引き上げる時点ですでに取りこぼしがとても多いのです。

マーケティング思考については、下記の記事を参考にされてください。

また、2ステップ・マーケティングを無償サンプル等にコストがかかるとして実施しない企業も多く、コストと投資を切り分けて考える思考習慣がないので、従来型の難しい1ステップ・マーケティングに固執しがちであり、新規顧客の獲得が思うように進まないケースがとても多くあります。

このように、事業再生のフェーズにある会社のアクイジションのフェーズにおけるダイレクト寄りの施策の数々は、改善余地が非常に大きいので、しっかりとロジカルに戦略を組み立てなおすことで、収益力を回復させることは概ねできると考えています。

さらには、リテンション=顧客維持という考え方が非常に希薄で、釣った魚には餌を与えないといった感じで、顧客の獲得以上に穴が開いているケースをたくさん目にしてきました。

もちろん、中堅・中小企業なのでMAやSFAなどのデジタル・ツールなどとは無縁の世界なのですが、ビジネスの規模もそれほど大きくはないこともあって、アナログなデータの分析での十分対応でき、デジタル・ツールの不存在が戦略構築の大きなボトル・ネックになったことは一度もありません。

Excelの世界だけでも、データの分析とそこからのインサイトの把握は十分に可能なのですが、問題は、必要なそのデータの収集自体を行っていないことがとても多く、データの収集から始めなくてはならないことも多々あって、その分収益性の回復も遅れてしまうというケースが多いのが現実です。

事業再生のフェーズにある多くの会社は顧客のクラスター化などを行っていることはまずなく、支店や営業所ごとの顧客という程度の分類しかできていないことがほとんどです。
何らかの新しい視点で既存顧客のクラスター化を行うことができると、新しい商品やサービス開発のための示唆を得られることにもつながるので、我々事業再生の専門家は既存顧客の新しい分類軸の発見にも注意する必要があるのです。

事業再生のフェーズにある会社のダイレクト・マーケティングの戦略の再構築を行うことで、破綻懸念先から早期に脱出できた事例もありますので、事業再生が上手くいかなくてお困りの方は、一度ご相談くだざい。

破綻懸念先のランクアップ手法については、下記の記事を参考にされてください。

事業再生コンサルティングについては、下記の記事を参考にされてください。